Inocybe cf fibrosa (和名なし) アセタケ属

  Inocybe fibrose (和名なし) 城川先生同定
      2015年7月11日 横浜市新治市民の森 (渡部氏採収)


経過:渡部さんが採集し、検鏡を依頼され行いましたが、種名不詳のため城川先生に
データーをお送りし、同定をお願いいたしました。

外 観: 
傘径:9cm、灰白色、中央部は淡褐色、柄:10cm1.5cm、白色〜淡ピンク、柄繊維質基部はやや膨らむ、
肉:厚く変色性なし、襞:幅広く、やや祖
 
顕微鏡的性質:
 胞子:大きないぼ状突起が4-6個あり疣を除いた径は5〜7×4〜6um、疣の高さは
             1.5um
 縁シスチジア:紡錘形で厚膜シスチジア75×15um先端に結晶あり
 側シスチジア:紡錘形、瓶形、便腹形で厚膜シスチジア100×20um (100×80um)先端に結晶あり
 柄シスチジア(上部):紡錘形で厚膜シスチジア、先端に結晶あり62.5×40um
 柄シスチジア(下部):紡錘形で厚膜シスチジア80×20um、先端に結晶あり
 クランプは各部分全体にあり。
 
 

今回のものは大型で、柄のシスチジア(結晶部)が上部だけではなく下部まで見られること、過去に城川先生が丹沢調査の折、採収し小林氏と    Inocybe fibrose に同定が一致したこと、国内分布は確実との事でした。

 Inocybe fibrosaI. fibrosoidesに関しては最近の文献は見つからずI.fibrosoides に関しては国内には分布はないのではないかとの事でした。
 

注記)中島淳志さん:がいろいろ調べてくれました。次のごとき見解を頂きました。分子系統についてはKropp et al. (2010)の解析にI. fibrosaが含まれていました。Inocybe albodiscaという種に近縁という結果が得られていますが、この種は少なくとも傘のサイズがずっと小さいようです。この文献にはI. fibrosaの形態に関する記述はありません。このグループはまだ現代的な再検討がされていない、と考えた方がよさそうです。未記載種の可能性も十分ありうると思います。

 
 
 

 

襞 面↑

襞& 柄部(4時間経過)↑



Spores-1 x400↑

Spores 拡大図 ↑


Pl−systidium



Ch−systidium



Caulocystidia stip-apex ↑




Caulocystidia stipーunder↑